歯周病
歯周病
歯周病原菌の働きによって、歯茎の炎症(腫れ、赤み等)が起こり、進行すると歯を支える骨が破壊されていく病気です。
原因は、歯と歯茎の境目についた細菌の塊、プラーク(歯垢)です。プラークは放置すると数週間で歯石と呼ばれる状態に変化し、こうなると歯科医院の特殊な器具を使わなければ取り除けなくなります。
虫歯と違って痛みが出にくいため、自覚症状が出た時にはかなり進行してしまっていることが多いのが特徴のひとつです。
若年者に発症することは少なく、20代から徐々に進行し始めます。
細菌の働きはホルモンバランスの影響を受けるため、特に女性は妊娠・出産・更年期などのイベント毎に、急激な悪化に見舞われることがあります。
歯肉炎
歯垢や歯石が溜まり、歯茎が炎症を起こして赤く腫れます。
この状態では正しい歯磨きをすることで健康な状態に戻すことができます。
軽度歯周炎
歯茎の炎症が進み、骨に影響が及びます。歯との歯茎の間に「歯周ポケット」と呼ばれる溝ができます。
中等度歯周炎
炎症がさらに進み、歯周ポケットが深くなります。骨の破壊も大きくなり、この頃から自覚症状が出始めることが多いです。
重度歯周炎
骨の破壊が進み、歯がグラつく、噛むと痛い、膿の臭いがするなど、様々な強い症状が出ます。
歯周病治療で最も大切なのは、毎日の歯磨きです。虫歯と違い、歯石をとったからといって治るわけではありません。
歯周病は、もともと口腔内にいる細菌(口腔内常在菌)によって引き起こされるため、完治することがありません。また、基本的に歯周病で失われた歯茎の骨が回復することもないため、進行を抑えて現状維持することが歯周病治療の目標となります。(再生療法が適用できるケースは非常に少ないのが現状です)
そこで毎日の歯磨きが大切になってきます。
歯科医院でのクリーニングは、歯ブラシや糸ようじでは取れない歯石を取るためのものとお考えください。来院時には歯石を取る以外に、患者さんに合った歯ブラシや歯間ブラシ、その使い方についてお話しします。
歯周病治療の成否の大部分は患者さんご自身の努力にかかっています。私達が精一杯お手伝いしますので、二人三脚のつもりで治療に臨んで頂ければ幸いです。
歯石除去が終わり、毎日の歯磨きが安定して歯茎の炎症が落ち着くと、メンテナンス期間に入ります。いわゆる定期検診です。
1ヶ月〜半年に1回受診して頂き、現状維持ができているかどうか、他に問題は起こっていないかチェックさせて頂きます。